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【イベントレポート:後編】マネージャーとしての「不足を知る」”炎の一問一答”

目次

2024年4月24日(水)にリアルイベント【マネージャーとしての「不足を知る」”炎の一問一答タイム”と明日を生きるための”乾杯”】が開催されました!

今回は、マネージャーとして事業を成長に導き、たくさんのマネージャーをその目で見てきた、株式会社インサイドセールスプラス 代表取締役 茂野 明彦 氏と、株式会社EVeM 代表取締役 CEO長村 禎庸 氏をお招きしました。

対談で語られた「優れたマネージャーとはなにか」「マネージャーとしての成長に必要な行動はなにか」などを一問一答形式にした、特別イベントレポートです!

前編・後編と2回に分けてお届けしており、本記事はその後編です!


《後編》←本記事

📌Q4:メンバーにとって、良いマネージャーとは?

📌Q5:メンバーの成長意欲が足りないときは?

📌Q6:成長意欲を引き出すためのポイントは?

📌Q7:部下を出世させるためには何をする?


Q4:メンバーにとって、良いマネージャーとは?


(長村) 「自分の仕事における成功に貢献してくれる」人が良いです。色々教えてくれるけど余計なことばかりを教えて仕事の邪魔をする人は嫌ですね。一人ひとり状況が違うので、私が成功することと〇〇さんが成功するためには違うアプローチが必要になると思います。メンバーからするとそれぞれの成功に貢献してくれるマネージャーが、一番良いと思います。

――(司会)茂野さんはいかがですか?

(茂野) ずばり、経営者です。ポジション、能力、意識などが、経営に近ければ近いほど、良いマネージャーだと思います。経営者は会社全体のために判断をしますし、決断力があるし、大きな物事を動かせる人です。自分の要望を聞いてもらうなら、より大きなことを叶えてくれる人の方が良いですし、変な誰かに忖度して自分が割を食うこともありません。メンバーの能力を最大限に引き上げる人は、本人が優秀である必要がありますし、場合によってはメンバーの負を被る必要があります。そう考えると、ポジション、能力、意識が経営に近ければ近いほど良いと考えます。

(長村) 「経営に近い」に関連して、組織図上に部長がたくさんいて、彼らのメンバーを活かすためのアサインメントについて話をするとします。各部長は、自分の部署だけでなんとかしようとしてしまいがちです。しかしCEOの立場からすると、「あなたの部署だけでどうにかしてほしい」というオーダーではなく「この人はマーケティング部でこういう仕事をしてるけど、ひょっとしたら経営企画の方が良いかも」という経営目線で考えることを求めています。そのような視座や視点を持つにはテクニックがあります。役職の差は、権限の差であることが一番大きく、全社的なアサインメントは、これを決める権限があるからこそ想像ができます。

つまり、経営者が持っている権限を可視化して、その権限を自分が得たとしたら何ができるかと考えると、マネジメントの視座はとても上がりやすいです。

(茂野) 「この権限の中でこれをしてほしい」と伝えるときに、期待と権限はセットであるべきと言われますが、セットで渡していないことが非常に多いです。加えて、失敗したときにフォローするという保険も、セットで渡してあげてほしいです。

参加者から寄せられた質問に回答する茂野さん

Q5:メンバーの成長意欲が足りないときは?


(茂野) こちらからはオーダーしません。メンバーがマネージャーになりたいとして、何年でなりたいのかによって、かける負荷は変わります。1年でなろうとしたら相当大変で、こちらも気を遣ってる余裕はないわけです。負荷が低い・真ん中・高い・鬼とある中で鬼レベルで行きたいと言われたら、こちらも鬼で良いと思います。僕の方から「1年でマネージャーを目指すから鬼レベルでいくぞ!」とはやりません。メンバー本人がコミットするからこそ、納得感があります。

 もう一つ、人にはライフイベントもあるので、今はゆっくりしたいというタイミングはありますよね。ご家庭のこともあるでしょうし、勉強や趣味に時間を使いたいかもしれません。人生は豊かに生きた方が良いので、無理強いは絶対にしません。相手からコミットしてもらうので、自分の期待以上に育ってくれないという気持ちは持ったことが無いです。

(長村) マネージャーだけが期待を強くかけてメンバーがそう思ってはいなかったときに、ギャップでメンバーが潰れてしまうというのは良くあることだと思います。どのような会社でも事業の急成長を目指さないと会社が潰れてしまう時代なので、「会社は急成長を目指してます、だからそこに在籍する人も急成長を目指してください」というのがひとつの在籍条件であるとも言えます。「会社は急成長を目指しています。でも私は現状維持で良いです」ということであれば、「その人生の選択は尊重しますけど、ここに在籍する条件とは合いません」となります。「成長企業に在籍する条件は、自分自身も成長することです」としっかり伝えてあげることも大事です。周りは急成長を目指してるのに、現状維持で良いという人が一人だけいたら、その人もつらいはずなので、ここはそういう場所であるという定義をはっきり説明したうえで、どの程度でやっていくかのチューニングが大事だと思います。

(茂野) 別視点でお話をすると、僕は人をELTV (Employee LifeTime Value)という指標で見ています。その人が在籍しているうちに、どのくらい事業に貢献してくれるかという指標です。ELTVで見たときに、今の長村さんの原理で言うと、出発点から右肩上がりで成長してるこのAの方。(資料2)常にこれを目指してほしいということについては、僕も同意見です。

【資料2】


 一方で、Bのように途中で成長角度が鈍る方もいます。こういう方を、僕は非常に大事にします。例えばこの方が、達成率90%だとします。それでも、カルチャーにフィットしていて会社の歴史も知っていて、育成コストも採用コストもかからない人ですから、ROIは無限大だと言っても過言ではないです。むしろ、こういうメンバーを大事にしないマネージャーを僕は𠮟責します。その人の実績とか功績をしっかり認めてあげて、ミッションのアサインや、問題が起きていないか等を確認してください。それをせずに、やる気がないとかモチベーションが上がってないとかだけを切り抜いて見るマネージャーはどうかと思います。


Q6:成長意欲を引き出すためのポイントは?


(茂野) まずはその人をしっかり理解することではないでしょうか。バックグラウンドまで含めて、「なぜこの会社にいるのか」「本質的にやりたいことは何か等、しっかりその人を理解できているかは重要です。加えて付け加えるとすれば、「この人みたいになりたい」というロールモデルを用いたアプローチも良いと思います。ロールモデルを用いた方法論の問題点として、完全一致を求めるがあまり、「合致するひとが身近はいない……」や「あの人をベンチマークするなんて遠すぎる……」」ということがよく起きます。実は、部分部分で「この人からはこのスキルが欲しくて、何年後にはこの人のようになりたい」とする方法で良いと考えています。「このスキル伸ばしたいならこの人じゃない?」というように、スキルベース、パーツベースでロールモデルを一緒に探すと良いと思います。

(長村) 成果を生み出すためには、canだけではなくwill × canが重要です。ただ、「メンバーからwillがなかなか出てこない」と悩んでいるマネージャーの方は多いのではないでしょうか。

不思議なもので、会社やチームにwillとなる方針がないと、メンバーからもwillは出てきません。会社やチームが何をしたいか分からない状態で、メンバーに「何をしたいですか?」と聞いても、「逆にマネージャー(会社やチーム)は何がしたいのですか?」と聞かれるはずです。セールスのチームだったら、「◯◯のような新商品を投下していく」という方針を立てないと、メンバーにもwillは生まれません。マネージャーは、メンバーにwillが何かを聞く前に、「うちのチームはこういう方針でやっていこうと思う」としっかり伝えることが、メンバーのwillを作る、引き出すということに繋がります。

(茂野) willがそもそもない人もいます。僕の場合は、やりたいことができたときに、それをできないのが嫌なので、明確にコレというものがないときは「選択肢の多い人生」を目標にしています。。例えば「あの会社で働きたい」、「アメリカに住みたい」等、人生には時々の考えや感情がありますよね。そういう時に、市場価値が高い状態であれば選択肢が増えます。 そのため、willがない人には「とりあえず給料を上げなさい」とよく話します。給与を上げるということは「会社からスキルや成果が評価された」ということなので、市場価値が上がったとも言えますし、現金が手元にあればやれることが増えます。

Q7:部下を出世させるためには何をする?


(茂野) PRです。社内にどれだけ自分の部下が優秀かをPRします。自分の事を話すのではなく、優秀なマネージャーは「〇〇さんはここが優秀で!」「こんなめっちゃいいことをしたんですよ!」というように、自分の部下のPRをたくさんします。自分のポジションばかりを考えて「〇〇さんはまだ全然育ってなくて」等のだめなとこばかり話すのは、能力の低いマネージャーだと思います。

(長村) 「自分が自分が!」という人は、メンバーの成長を願えていないわけですから、マネジメントに向いてないです。

 メンバーにも、今伸びそうだな、ノッているなという流れがあると思います。そこは絶対に逃してはいけません。良い流れが来ているというタイミングで、給与も権限も一気に与えると、その人は一気に伸びます。タイミングを見逃さないことがとても大事ですね。誰でも絶対に乗っているタイミングはあるはずです。そのタイミングをそもそも作ることも技術ですが、グって乗ってきたら一気に上げる。それが大事です。



最後に


当日は懇親会も開催されました!参加してくださった方々の熱量が高く、非常に盛り上がりました。

多くの方に参加いただけて、大盛り上がりでした!

食べていただきやすいケータリングを用意しました!

今後もYEALEでは営業職の皆さまに向けた学びのコンテンツを提供していきます!

引き続きよろしくお願いします✨️


👉️《前編》はこちらから!

📌Q1:優秀なマネージャーに必要なスキルとは?

📌Q2:事業と育成、どっちが大事?

📌Q3:マネージャーはやることが多くて大変です……

イベントの登壇者


株式会社インサイドセールスプラス 代表取締役
茂野 明彦 氏

2012年、株式会社セールスフォース・ドットコムに⼊社。グローバルで初のインサイドセールス企画トレーニング部⾨を⽴ち上げると同時に、アジア太平洋地域のトレーニング体制構築⽀援を実施。2016年、株式会社ビズリーチ⼊社。インサイドセールス部⾨の⽴ち上げ、ビジネスマーケティング部部⻑、営業責任者を歴任。2022年、株式会社インサイドセールスプラスを創業。インサイドセールスに関する記事の執筆を⾏うほか、インサイドセールスカンファレンスを企画するなどインサイドセールスの認知向上、発展に貢献している。著書に「インサイドセールス–訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド-(翔泳社)」

<note>組織づくりやマネジメントについての雑記
https://note.com/insidesales_job/n/nc8bf04c10f3b


株式会社EVeM 代表取締役 CEO
長村 禎庸 氏

2006年大阪大学卒。リクルート、DeNA、ハウテレビジョンを経てベンチャーマネージャー育成トレーニングを行うEVeM設立。 DeNAでは広告事業部長、株式会社AMoAd取締役、株式会社ぺロリ社長室長兼人事部長などを担当。
ハウテレビジョンでは取締役COOとして同社を東証マザーズ上場に導く。2020年株式会社EVeMを設立。マネジメントナレッジの展開やマネジメントプログラムの提供を通じてベンチャー企業を中心とした組織能力の向上を支援している。2021年技術評論社より「急成長を導くマネージャーの型〜地位・権力が通用しない時代の“イーブン”なマネジメント〜」を出版。

<note>マネージャーの評価基準
https://note.com/nagam/n/n8c3a7126a8e5