商談がうまくいかない、緊張する。どうにかしたい。vol.1
目次
この記事は、
タイトルの様に悩む営業パーソンの方、
もしくはその上長やマネージャーの方に向けた記事です。
商談がうまくいかない、緊張する理由とは?
そもそも「商談がうまくいかない」とはどういう状態でしょうか。
受注ができない状態?見込みが生まれない状態?
・・・違いますよね。
それらはあくまで結果であって、商談がうまくいかないというのはつまり・・・
ということじゃないでしょうか。
そしてだからこそ、
目標数字のプレッシャーも相まってどんどん緊張していくスパイラルが発生しますよね。
では、なぜ商談がうまくいかないのか?そして緊張するのか?
もちろん様々な要素はありますが、実際に多くのケースを見てみると、実は最も多いのは以外にも・・・
『事前の準備が足りない』ことなんです。(商談スキルじゃないんです)
ということで今回は、『商談と事前準備』について語っていきます!
なんだよ、商談スキルについてじゃないのかよ!という方。ぜひ騙されたと思って半分以上は読んでみてください。
必ずや、この悩みの突破口を開いてみせます。
事前準備ってどこまでやればいいの?ゴールは?
「次の●●社さまとの商談、準備はカンペキ?」
上司からこんな質問をされたことありませんか?そして同時にこう思ったことはありませんか?
完璧な事前準備ってなんやねん
ということで、まずはここの定義から始めましょう。商談の事前準備において目指すべき状態とは、ズバリ
『1人二役のロープレを何パターンも出来ること』です。
よく、特に新人さんから「どこまで調べればいいんですか?」という質問をもらうことも多いのですが、間違えてはいけないのは、事前準備とは情報を調べることでは決してない!ということです。
商談前の事前準備は「このお客さんはこんな事に困っているはずだ」という可能性をたくさん持つこと、そして「自分たち (自社) のサービスではこの様に役に立てるはずだ」というストーリーをいくつも持つことできればゴールです。
つまり相手の情報を調べることはあくまで手段であり、目的は困りごとに当たりをつけること、ということですね。
逆に言えば、情報がないと困りごとを事前に想定できず、想定が出来ないといい商談ができない。
結果としてその状態ではロープレの顧客役ができない とも言えるということです。
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ロープレ:ロールプレイングの略。実践形式の模擬練習。
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ロープレの顧客役、あなたはちゃんとできますか?
実際に営業ロールプレイングの顧客役、つまり講師 (教える / 相手をする) 側をやったことがある人には伝わりますよね。
本気で顧客役をやろうと思うと、営業役と同じかそれ以上に準備が必要です。
なぜなら、いわゆる「解像度」が高くなければいけないからです。
そしてこの「解像度」こそが、商談の質を決定づける大きなキーファクターなんです。
たとえば、こんなシーンを想像してみてください。
あなたは新人さんから営業ロープレをお願いされました。
どうやら、アウトバウンド (プッシュ営業) でアポを取ったある企業との商談が控えているようです。
事前に共有を受けているのは、会社名 / HPのURL / 商談相手の部門と役職 のみだとします。
さあ、いまから擬似的にロープレをやってみましょう!
👇これらの質問に答えてみてください。
・・・いかがでしょうか?
答えられるイメージは湧きましたか??
もちろん本当のところは聞いてみないとわかりません。
ですが、たとえば『何年後にどんな状態を目指しているか』なら中期経営計画書に書いてありそうだな、そうでなくても「こういう記載があるならこんなことを考えている可能性があるな」など仮説が立てられますよね。
こんな形で、少なく断片的な情報をつなぎ合わせて、可能性のある仮説を立てることが出来なければロープレの顧客役は出来ません。
勘のいい方はもうお気づきですね。
まさにこれこそが、商談の事前準備でやるべきことであり
事前準備のゴールとして目指すのは、この仮説がストーリーとしてあらゆる角度で用意出来ていること です。
これがあるから、『行き当たりばったりではない商談』『相手目線の商談』『緊張しない商談』ができるということですね!
今回の記事で伝えたいこと、キーメッセージはここです。
ただこの話しをもう少し深ぼってみると、意外と語られていないこんなテーマが浮かび上がってきます。
意外と誰も語らない、「仮説には種類がある」ってことを。
ビジネスの世界では、よく『仮説検証』という言葉が使われます。
もちろん営業の世界でも使われますが、営業の場合は『仮説』だけで使われることが多いのではないでしょうか。
ではこの『仮説』、商談前にはどんなものをどれくらい用意すればいいか、答えられますか?
・・・
実はこの『仮説』には、このような種類があるんです。
実はベテラン営業さんやトップセールスの方は、当たり前のようにそれぞれを複数持っています。
そしてそれらがストーリーとしてつながっているんです。
一方で、商談がうまくいかないと悩んでいる方や新人さんは、これらの仮説が抜けていたり、ストーリーが成り立っていなかったり、場合によっては1つも仮説を持っていないこともあります。
つまりここが、商談の手応えに直結する大きな分かれ道なんです。
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・・・ちなみに、
優秀な営業さんほど『持っている仮説』をそのまま使わないケースも多くあります。
調べてきた情報や持っている仮説をそのまま相手にぶつけるのではなく、『この仮説はあっているか?』と質問をして確かめます。 そのほうが、仮説が間違っていたときに変な空気になることもなく、後出しジャンケンが出来るからです。
例えば、「採用要件が高すぎて人が取れていないのではないか?」という仮説がある場合なら、 「御社には本当に優秀な方が多いとお見受けしますが、どうやってそんな方をたくさん採用できるんですか?」 といったように意図や狙いを持った質問をして確かめる、というイメージですね。
この場合、もし本当に採用に苦戦しているのであれば「いやいや、それが実は・・・」となりますし、もし採用はうまく行っているのであれば「うちの場合は・・・」といった反応が返ってくることで、有益な情報をいただけることもあります。どっちに転んでも良い質問をしている、ということですね!
商談に同席をしていても、その方がどれくらいの仮説を持っていたのかは聞いてみなければわかりません。
ぜひ先輩や上司の商談に同席したときには、商談後に質問の意図や事前の仮説の有無なども聞いてみることをおすすめします。
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じゃあどんな仮説が用意できればどんな商談ができるのか?
仮説が重要なのはわかった、でもそれってどうやって使うの?
わかります。
ここが一番難しいところですよね。
特に仮説をストーリーとしてつなげる、というのがわかりにくいところかもしれません。
ということで、まず今回は「商談がうまくいかないのは事前準備 (仮説) が足りていないから」「実は"仮説"には種類がある」という2つをお伝えしました。
次回 Vol.2 は、実際にどのような仮説を用意すべきなのか?どんな仮説があれば、どんな商談ができるのか?という部分を掘り下げていきます!