理解してるだけで尊い!「壊れた!」となる前にみるExcel/スプレッドシートのNG行動まとめ
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目次
- 営業活動をしているプレイヤーの方、こんな事ありませんか?
- 集計や管理をするマンジメント/企画職の方、こんな事ありませんか?
- 基本のキ:入力ルールが存在する!!
- 行と列を覚えよう!
- 列ごとの規律(データの型)を守ろう!
- 「絶対やっちゃダメ!」管理者の絶望、その1『データの削除』
- 不幸な事故が起こった時の、「現場/プレイヤー」と「管理者/マネージャー」の気持ち
- 「じゃあ現場は我慢しなきゃいけないの!?」
- 管理者の方へ
- 「絶対やっちゃダメ!」管理者の絶望、その2『関数セルの削除や上書き』
- もし消してしまったら・・・??
- 不幸な事故が起こった時の、「現場/プレイヤー」と「管理者/マネージャー」の気持ち
- 「要注意!」チームメイトの絶望『全体フィルター』
- 管理者の方へ
- やる前に確認してほしい4つの事
- ①関数が入ってるセルのコピー&ペースト
- ②プルダウンの変更/項目名や列の名前の変更
- ③フィルターをかけたまま複数の列や行をコピー&ペースト
- ④フィルターを使った並び替え
- エラーには種類がある!?
- ①エラーの理由を確認しよう!
- ②どんな時に出るエラーなのか確認しよう!
- #REF!(リファレンス)
- #N/A(ノーアサイン)
- #DIV/0!(ディバイド・パー・ゼロ/ディブ・ゼロ)
- 操作する時に意識すること
- 「壊れない」「壊さない」為のチェックリスト

顧客管理や営業管理など、業務でExcel/スプレッドシートを使っている方へ。
そして管理者の方へ。
「Excel/スプレッドシートが壊れた!」という不幸な事故を防ぐための記事です。
営業活動をしているプレイヤーの方、こんな事ありませんか?
● 気付かぬうちに関数や必要なデータを消してしまっていた!
● 良かれと思ってやった事がダメな事だった!
● 関数や集計データを壊してしまった!

集計や管理をするマンジメント/企画職の方、こんな事ありませんか?
● 新人が入るたびに同じ注意をしている
● 気付いたら集計データが壊れている

こんなお互いの気持ちを解消すべくやっちゃいけないこととその理由、まとめました!
実際に起こった時にどんな気持ちになったのか、エピソードも入れているので「なんでそれをやったのか」「どうしてだめなのか」相互理解を深めて余計な気疲れやエラー対応をなくして気持ちよく営業ができる/営業活動に集中できる環境を作りましょう!
基本のキ:入力ルールが存在する!!
行と列を覚えよう!
Excel・スプレットシートには行と列が存在します!
行と列の覚え方

共有したり、指示する際は列➔行の順で言われる事がほとんどです。
「D4のセルに入力して!」と言われたらDの列にある上から4行目(番目)のマス目という事です。

列ごとの規律(データの型)を守ろう!
Excel・スプレットシートを使って営業活動を行っている場合、ほとんどの場合が別のシート(スプレットシートなら別のファイル)で集計をしています。 そのため、セル内に入力するルールが存在します。
・定性情報を入力するセル以外は原則ひとつのセルにひとつのデータで入力
・定量を正しく集計をするためには数字を入力する必要がある

正しく集計できない!そんな時は‥
数字に全角と半角が混ざっていませんか?
「1」全角×、「1」半角〇
全角は文字としてカウントされるので半角の数値と混合して集計できません。

例えばこの例では、日付の形式で入力が必要な列に「2022/01/01」「2022/01/01」「2022/01/01」など全角の数字が入ってしまっています。
そのため、『日付』として処理されず、表示もおかしければ集計もされていませんね!
必ず半角で統一されているか、変換ミスで全角になっていないかを確認しましょう!

では、ここからは、よくあるNG行動を見ていきましょう!
「絶対やっちゃダメ!」管理者の絶望、その1『データの削除』
営業をしていると、
>これ、何ヶ月か前に使っていたけどもう使ってない列だな、邪魔だし消そう!
>過去データが多すぎて操作が少し重たいな‥使ってない行は消して軽くしよう!
こんなシーンって、よくありますよね。
そこで、良かれと思ってデータや列、行を削除することがあると思います。
ただこれ、めちゃめちゃ注意が必要なんです。

たとえば、「去年のデータ邪魔だからもう使ってないし消しちゃおう!」というときに何が起こるか、こちらをごらんください。

過去のデータだから!と2022年のリスト3行目〜8行目までを消してしまった場合

このように数値が変わってしまい、過去との比較ができない(誤った数値での比較)になってしまいます。

いかがでしょう。
これは大袈裟かもしれませんが、万が一ここにしかデータがなかった場合大変ですね!
(復元はできますが、気づくのが遅れるともとに戻せないこともあります)
もしくは、使っていない列を消しちゃお!と思うパターンもありますよね。
この場合も集計ができなくなっちゃうことがあります。



このように、行や列を削除してしまうと、
・データが消えてしまったことで過去の実績が変わってしまった!
・元に戻せなくなって記録自体が消えてしまった!
・復元はできるけど何倍もの時間とパワーが必要になってしまった!
・自分では直せない集計や関数が壊れて(エラーになって)しまった!
というような事故が起こることがあります。
ただ、知ってます。
消した側は1ミリもそんなつもりじゃないんですよね。よく分かってます。
だからこそ、お互いの気持ちを理解して、この不幸な事故を防ぐ必要がありますね!
それぞれ、現場側と管理側でどんな気持ちなのかをまとめてみます。
不幸な事故が起こった時の、「現場/プレイヤー」と「管理者/マネージャー」の気持ち

「じゃあ現場は我慢しなきゃいけないの!?」
そういうわけではないんです。
一番理想的なのは、「ここをもうちょっと見やすく(使いやすく)したいのですが‥」と管理者に相談することです!
理解のある管理者さんであれば、仕組みを考慮した上できっと今より使いやすくしてくれるはずです。
それが難しい場合、『非表示』もしくは『グループ化』を使ってみてください!
非表示はその名の通り、その列を見えなくすること
グループ化はいくつかの列を折りたたむことを指します。
そうすることで、データを消さずとも解決できるかもしれません。
※ぜひ「この列消していいのかな?」と思った時は思い出してみてください!
管理者の方へ
集計や仕組みももちろん大事ですが、そのシートを最も触る(入力する)方の使い勝手が何より大切です。
見辛くならないように、余計なことに時間を割かなくていいように、たとえば「3ヵ月分しか表示させない」等のルールを決めてすると良いかもしれませんね!
「絶対やっちゃダメ!」管理者の絶望、その2『関数セルの削除や上書き』
「なんか見たことない変な英数字がでてる...邪魔だから消しておこう!」
「エラーでてるじゃん!消しとこう!」
こんなシーンで起こる不幸です‥
セルをクリックすると、こんなのが出てきたことありませんか??

こういった関数が入っているセルは関数を使って何かを表示/計算などをしています。
必ず意味があるので、エラーが出ていても、知らない文字(####/#REF!/#N/Aなど)が出ていたとしても上書きしたり、セル内の関数を削除することはしないようにしましょう。
関数が消えてしまうと反映させたい内容が反映されなくなります。
もし消してしまったら・・・??
【スプレットシート】の場合
ctrl+Zで戻る
消してしまったセルを選択し、右クリック➔編集履歴から関数をコピペしたら元通りになります。
※編集履歴には前後に””がついています。ペースト時は””を削除しましょう
"=if($AR5<>"", offset($AR5,0,countif($AR5:$CM5,">2000/1/1")*3-2),"")"

【Excel】の場合
「今消しちゃった!」というときは、すぐさま『Ctrl+Z(戻る)』で取り消し!
注:いつ消したか分からないが消えてしまった/消えていた場合は必ず報告をしましょう!
不幸な事故が起こった時の、「現場/プレイヤー」と「管理者/マネージャー」の気持ち

「要注意!」チームメイトの絶望『全体フィルター』
「自分が担当する以外のデータが沢山あるな‥間違って入力しないように担当者を自分だけで絞り込もう
「今日再架電の約束しているところから架けよう!ステータスで絞り込みっと‥」
こんなシーンで起こる不幸です‥
共有フォルダのExcelやスプレッドシートを複数人で同時に編集することってよくありますよね。
そんなとき、個人的なフィルターを掛けたいのに、全員に適応されてしまうことがあります。
※最悪の場合、このように他の人が入力中のものが消えてしまうことも・・・(プチパニックですね)

こういう事故を避けるために、共同編集を行う場合は個人フィルター/マイフィルターを活用しましょう!
【スプレッドシート】
①右上にあるフィルターマークの横にある「▼」から、新しいフィルター表示を作成を選択

②行・列の周りが黒く表示されたら名前をつける

※閉じるときは黒枠内の右上にある×マークを押すとフィルターが解除されます
※正しく全部表示されない場合は名前の横にある範囲に表示した行・列を入力してみてください
※フィルターを掛けたい行(今回なら2行目)を行選択してから個人フィルターをかける事をおすすめします!
④2回目以降は、一度作成したフィルターが表示されるのでそのまま使える

【Excelの場合】
①フィルターをかけたいセルの「▼」から、シートビューを選択
②新しいシートビューを選択

③行・列が黒色に変わったら自分だけに反映されるフィルターとなります。

管理者の方へ
こんなトラブルが起こらないように、Excelやスプレットシートを管理している方は、予め個人フィルターを用意しておくとお互いが気持ちよく業務ができるかもしれませんね!
やる前に確認してほしい4つの事
①関数が入ってるセルのコピー&ペースト
関数によって数字やテキストが表示されているセルをコピー&ペーストする際は注意が必要です。
関数が入っているセルはそのままコピー&ペーストをすると文字や数字の値ではなく、関数がコピーされてしまうため、値を貼り付ける際は以下の方法でペーストしましょう!
【スプレッドシート】
コピー:[Ctrl ]+[C]
ペースト:[Ctrl]+[Shift]+[V]で貼り付ける
もしくは、右クリック➔[特殊貼り付け]➔[値のみ貼り付け]を選択
【Excel】
コピー:[Ctrl ]+[C]でコピーする
ペースト:[Ctrl] +[Alt] + [V]➔ [V]➔[Enter]で貼り付け
※詳しくは今後ショートカットキーのコンテンツを配信予定です!
②プルダウンの変更/項目名や列の名前の変更
「同じ苗字の方がチームに入ったので、分かりやすいように同姓の方はフルネームにしよう!」
「かっこよくてテンション上がるから「キーパーソンNG」を「KeyPerson_NG」に変えてみよっと!」
こんなシーンで起こる不幸です‥
集計と紐づいているので、プルダウンの内容を変更してしまうと‥

このように集計側のデータがエラーで表示されなくなってしまいます!
項目名や列の名前の変更も同じ理由です。
変更したい場合は、集計や過去データの表記も変更をする必要がありますので、管理者の方へ確認をとってから進めましょう!
③フィルターをかけたまま複数の列や行をコピー&ペースト
間に畳まれている非表示のセルに貼り付けがされてしまうので、複数のセル・行・列をまとめてコピー&ペーストする場合はフィルターを解除して行ってください。

④フィルターを使った並び替え
これは、全体でフィルターをかけた時、個人フィルター/マイフィルターどちらでも起こります!

この状態で並び替えをすると、列や行などのフィルターの範囲が正しく指定いないため、並び替えの範囲外(緑の枠線外・▼が反映されていない列)と情報が紐づかなくなり誤った内容で保存されてしまいます。


フィルターを使って並び替えをするときは、範囲が適切か確認するようにしましょう!
エラーには種類がある!?

「何か操作をしてしまいエラーがでてしまった!」
「知らない間によくわからない表記になっている‥」
こんな時に是非試してほしい事があります!
それは、”エラーの原因を確認してから報告をする”事です。
管理者の方からすると、エラーの原因が分かっているだけでスムーズに対処を進める事が出来るため、とっても助かります。
「え、そんな難しそうなこと‥不安だなぁ‥」と思われたと思います。
ご安心ください!特別な操作は必要はありません!
早速どうやって確認するのか見ていきましょう!
①エラーの理由を確認しよう!
【スプレッドシート】
[#REF!]と表示されているセルにカーソルを合わせると自動でエラー理由が表示されます。

【Excel】
[#REF!]と表示されているセルをクリックし、出てきた⚠マークをクリックすると一番上にエラー理由が表示されます。

②どんな時に出るエラーなのか確認しよう!
#REF!(リファレンス)

「数式で参照しているセル範囲の列を削除してしまった」「VLOOKUP関数などで正しいセル範囲を指定していなかった」「参照用のセルなのに文字を入力してしまった」時に表示されることが多いです。
[#REF!]というエラーが出ている場合、エラー内容を確認しましょう。
・セル範囲が無効なエラー
「関数で必要な列やセルを削除してしまった!」
「関数で指定する範囲を間違えていた!」
こんな時に「セル範囲が無効なエラー」という表示が出てきます。
・配列結果は H8 のデータを上書きするため、展開されませんでした。
「関数で参照しているデータの上に、文字を入力してしまった!」
こんな時に出てくるエラーです。
※ARRAYFORMULA関数(スプレッドシート限定)が使われている場合が多いです。
どういう事かというと、「データを表示させるセル(H8)に文字が入力されているので、関数の結果が反映できないよ!」ということです。
誤ってセルに何か入力されていないか確認し、削除すればエラーが解消されます。

#N/A(ノーアサイン)

「間違ってセルに入力されていた内容を消してしまった!」
「入力しなきゃいけないセルに入力をし忘れた!」
このようなケースで、検索値が参照先のセル範囲に存在しないときに表示されます。
「参照(検索範囲)先のセルが空白(何も入っていない)」
「参照値が存在しない」
こんな時に出てくるエラーです。
#DIV/0!(ディバイド・パー・ゼロ/ディブ・ゼロ)

このエラーは、割る数が“0”だったら、“0”を表示。0以外だったら計算を行うという計算式に対し、
何かを0で割っている(除数が0である)ときに表示されます。
ようは、「計算できないよ!」ということです。
「これから入力するセルだから、一旦はこのままの表示でいいよ!」という事であればスルーで大丈夫です。
もし、「見栄えが良くないから消したいよ!」ということであればIFERROR関数を使って表示する文字を変えられますので、また別記事でご紹介したいと思います!
操作する時に意識すること
ここまで「絶対やっちゃダメなこと」「確認してほしいこと」「エラーの時にやること」をお伝えしましたが全部をすぐに覚えるのは難しいと思います。
そこで、まずはこれだけは意識すれば不幸を回避できるかと思います!
【1】なんかおかしいな?と感じたらすぐに報告すること!
エラーが出たり「壊れたかも!」「なんかおかしい!」と思ったら、そこから触らず(保存もせず)すぐに連絡する事を意識しましょう。
報告を後回しにしてしまったり、保存や別の作業をしてから報告すると復元できるはずだったものが復元できずに修正や作り直しの工数が発生してしまいます。
違和感を感じたり、いつもと違うな‥と思ったらすぐに報告をするようにしましょう。
【2】手打ちで入力する場合は全角半角の変換ミスが起こる可能性があるため、ショートカットキーを使って入力すること!
慣れるまでは少し時間がかかりますが、日々の営業活動で使用し慣れてしまえば手打ちよりも断然早いです。
早く、正確に入力できるため、ショートカットキーを使用する事をおススメします。
※詳しくは今後ショートカットキーのコンテンツを配信予定です!
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【3】こまめな保存の徹底/Excelの場合
大量のデータを扱う場合は動作が遅くなる/フリーズしやすいです。
保存していないデータは消滅する可能性があり、自身の活動記録がなくなるだけでなく、営業先にも迷惑をかけてしまうことがあります。(何度も電話をする。同じことを何回も聞いてしまう。など)
Excelを利用する場合はこまめに(1コールごとでも良い)保存を徹底しましょう。
「壊れない」「壊さない」為のチェックリスト
ここまでの内容をチェックリストにまとめました!
☑フィルターはちゃんと個人フィルター/マイフィルターになってるか確認した?
☑フィルターで並び替え、絞り込みをする前にフィルター範囲正しくなってるか確認した?
☑入力の誤字脱字を確認するとき、全角半角までチェックした?
☑そのセル、関数入ってないか確認した??他のセルはおかしくなっていたりしない?
☑コピペしたいその場所、普段触らない/初めてコピペする場所じゃない?
☑コピペする前に!フィルターかかってないか確認した?
☑プルダウンや列などの名前を変える時、ちゃんと変更していいか確認した?
☑列の挿入・削除する前に!何故したいのか伝えてOKもらった?
☑シート・列・行の非表示の前に!本当に非表示が必要?OKもらった?
今後はスプレットシートやExcelなどを使って営業活動時に集中できる。楽にするコンテンツを作っていきたいと思っています!
こういうコンテンツがほしい!こういうことやりたい!このやり方がわからない!などがあったらぜひ教えてください!