今すぐ武器になる!鉄板クロージングワード集
目次
バシッと決まる商談とそうでない商談‥。
その分かれ道となる大きな要素の一つがクロージング。
今回は、このクロージングについて
使いこなせば今すぐ商談が変わる武器になる鉄板ワードをご紹介します。
【前提】そもそもイケてないクロージングはなぜ起こる?
ド頭からこの記事のタイトルを否定するようですが、クロージングワード一つで商談の結果が良くなることはほとんどありません。 一方で、商談自体の中身が良くてもクロージングで損をする(減点される)ことはありえます。
つまり、良い商談を最高の形で終わらせるために使うものがクロージング(ワード)です。
その前提で、商談の内容が良いのに減点をされてしまう、なのについついやりがちな例をいくつか挙げてみます。
ーーーー
ご導入いただけそうですか?/ご発注いただけますか?
ーーーー
これは多くの営業パーソンが使うワードではないでしょうか?
ただ実はコレ、多くのケースでマイナスな印象をもたれるリスキーなクロージングです。
さあ皆さんはこれのどこが「イケてない」かおわかりでしょうか?
・・・ズバリ、「営業本位の言葉だから」です!(正解の方、さすがです)
ご自身が顧客側だったとしたらどうでしょうか?
「導入します」「発注します」というのは営業側が聞きたい言葉ですが、顧客がそのまま聞かれて気持ちのいいものではありませんよね。
ーーーー
お願いします!
ーーーー
これも同様です。なぜ、「顧客のため」のはずの提案で、営業がお願いするのでしょうか?
全てのケースで絶対にダメ、という訳ではありませんが 基本的には、この言葉を使うことで「この人は自分の数字が大事なんだな」と思われても仕方ありません。これ以上ない営業本位な言葉だといえます。
ーーーー
どうでしょうか?実はこのサービスは●●でして・・・
ーーーー
これはワード単体というわけではなく、「クロージングをしたあとに喋り続ける」ということです。
特に新米営業パーソンに多く見られるこのケースは、顧客の大事な一言をみすみす逃すことに繋がりかねませんし、何より質問を投げかけたのに喋り続ける行為はコミュニケーションとして不自然です。
これをやってしまうのは、「断られるのが怖い!」という気持ち、自信のなさから来ているケースが大半です。
クロージングをするときは毅然とし、投げかけたら黙る、ということを徹底してください。 ※たとえ自信がなくても、です。
では、イケてるクロージングとは?
ようやく本題に入っていきます。
さて、イケてるクロージングとはどんなものでしょうか? それは、「導入可能性ではなく、顧客の本心をフラットに確認する行為」と言えます。
そもそも商談は「顧客の問題や課題を解決するプランの提案」であることがベースです。
であれば、クロージングのあるべき姿は「このプランで解決できそうか?そう思えるか?」「投資に対するリターンに期待できるか?」「会社の意思決定として正しそうか?」などの
"顧客の意思や方針” を確認する行為です。
では実際に、どのようなクロージングワードであればそれが実現できるのか、パターンに応じていくつか挙げてみます。
1. (率直に)いかがですか?
最もシンプルにして王道、最強のカードです。(正直コレ一つでも充分です)
余計な装飾はいりません。率直にどう感じているか?をそのまま問い、あとは黙って待ちましょう。
ここで出てくる顧客からの言葉は、たとえ受注に近いものでもそうでなくても、営業にとってはとても重要です。もしもボトルネックが出てくればそれこそが新たな議題になります。
そしてもう一つ重要なことは、これは「一撃必殺の大技」ではなく、細かく使うべきワードだということです。
商談は合意の連続、という言葉があるように、 サービス紹介のあと、ボトルネックに対する解消策提案のあと、金額提示のあと、などあらゆるポイントで細かく確認することが重要です。
2. ●●さん的には、正直どうですか?
先方の会社事情や稟議の都合で煮え切らない反応があった場合に使えるワードです。
この場合、その方自身は良いと思ってくれているのか、 それとも商談相手自身があまり乗り気ではないのか、によってその先の展開が大きく変わります。
そのため聞きたくない返事(その方自身が乗り気でない場合)に怯えず必ず確認しましょう。
万が一、その方が乗り気でない場合はその理由を確認し次の展開へ。 相手自身は乗り気であった場合は「どうしたら実現できるか?」を一緒に考えるフェーズへ進みましょう。
3. ▲▲(決裁者)さんは、どんな反応をしそうですか?
商談相手自体は乗り気だが、その先にまだ直接お会いしていない決裁者が存在するケースで使えるワードです。
よく営業では「上長の同席を求めろ」と言われたりしますがそれもあくまで営業都合です。
まずは商談相手の方に「▲▲(決裁者)さんの反応」を予測してもらい、そこに不安がある場合 もしも自分が直接お話することで役に立てるのであれば、商談相手と決裁者さんの打ち合わせに「同席させてもらう」というスタンスの提案がスマートです。
4. この次(進め方)は、どうしましょうか?
大規模なプロジェクトや、高価格の商材、インパクトとステークホルダー規模の大きな提案などで使えるワードです。
単純に「導入するかしないか」ではなく、プロジェクトとして進めるか?どう進めるか?というクロージングのシーンで活躍します。
5. ●●という進め方で大丈夫そうですか?
先方にあまり専門性や知見がなく、迷いがある場合に使えるワードです。
例えば、営業支援ツールを営業マネージャーに提案する場合では、相手にしっかりと知見があるため「いかがでしょうか?」という問い掛けで問題ありません。
一方で、1部門の営業マネージャーに対し 複数部門横断の "セールスイネーブルメントを始めるためのツール" を提案している場合など、
先方にも進め方のイメージが明確にないケースでは、知見のある営業側からリードすることができると良いでしょう。
6. ●●ではなく××で悩んでいただくのが良いかと思うのですが、いかがでしょうか?
例えば完全成果報酬型のサービスなどで活用できるワードです。
(工数や手間の話はクリアしていることを前提に)実際に使い始めることにはあまりリスクがあるわけではなく、余計な不安を解消したい場合には、顧客が本当に検討すべき(悩むべき)ポイントを正しく定義することも一つのアプローチになります。
成果報酬の場合は、『「サービスを使うこと」ではなく「実際に●●をすること」に投資対効果が見合うかどうか、個別判断をいただくのがいいかと思いますが、いかがでしょうか?』などのようになります。
まとめ
今回はクロージングについて、NGと鉄板ワードを記載してきました。
前提でもお伝えした通り「クロージングワードだけで結果が良くなる」ことはありません。
しかし、クロージングで減点をされるケースや、クロージングをかけない事によって「本当の顧客の声を聞けない」ということは発生します。
クロージングは「受注をするためのもの」でも「最後に一発、力んでするもの」でもありません。
あくまで『顧客の本心をフラットに聞く』『迷いを解消する』ために行うものであり 言うまでもありませんが商談は顧客のためにあるものです。
ぜひ、顧客の本音を確認しながら、お互いに気持ちの良い商談を目指していきましょう。